サンパウロFCを率いるムリシー・ラマーリョ監督が6日、体調不良を理由に同チームの監督を辞任した。
ムリシー氏は、1月にも急遽入院するなど体調不良がかねてから伝えられ心配されていたが、持病の胆石の悪化は治まらず、休養となった。
現在サンパウロは、リベルタドーレス杯で決勝トーナメント進出の当落線上、サンパウロ州選手権で準々決勝が残っている大事な局面にいる最中だが、体調が優先される形となった。
ムリシー氏はサンパウロのカルロス・ミゲル・アイダル会長、アタイデ・ジル・ゲレイロ副会長と6日に会談を持ったが三者の意見は一致した。ムリシー氏は「来週にも手術を受けないといけないほどの病状を理解してくれて、会長たちに感謝している」と声明で語っている。
ムリシー氏の後任は決まっておらず、当面はコーチのミウトン・クルス氏が代行することとなった。後任人事に関しては、「ヨーロッパから大物監督を招聘」という噂も流れていたが、ムリシー氏辞任と報じられた直後に、「現在は欧州を離れられない」との連絡が入り、話が流れたという。その人物が誰だったのかは明らかにされていない。
ムリシー氏と言えば、サンパウロのみならず、現在のブラジルのサッカー界においても、コリンチャンスのチッチ氏と並ぶ名監督として名高い人物だ。同氏は70年代にサンパウロのミッドフィールダーとして活躍後、90年代前半には名匠テレ・サンターナ氏の元、サンパウロでコーチ修行し、ライーの時代のサンパウロ全盛期に貢献した。
監督としての偉業は2006年から8年にかけてサンパウロを全国選手権で3連覇させたことで、その後も2010年にフルミネンセを率いて全国選手権を制覇、11年には当時まだ19歳のエースだったネイマールを擁するサントスでリベルタドーレス杯を制し、南米一の栄誉にも輝いていた。
サントスの監督を13年シーズン途中で辞任後、ファンからの熱い要望に答え13年の終盤にサンパウロ監督に復帰。その期待に応え、14年の全国選手権ではサンパウロを2位に押し上げ貫禄も示していた。(エスポルテ・UOLサイトより)
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