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フェルナンド・デ・ノローニャ=大量の海藻が入り江を占領=地元住民も初めての珍現象

 ブラジル北東部の観光名所の島、フェルナンド・デ・ノローニャで、大量の海藻が島の周りの海を侵食するという、珍しい現象が起きている。
 茶色っぽい海藻が見渡す限り広がるという、信じがたい光景は、カイエイラなど、複数の場所で確認されている。
 「最初のうちは水の上にオリーブオイルを落としたみたいな、黄色い塊が流れてきたなと思っていたが、陸にいても感じるほど強い臭気も伴っているし、こんなに広がってしまった。なんと説明していいかわからない」というのは、海洋調査員のレオ・ヴェラスさんだ。
 レオさん達が、シコ・メンデス研究所主任のタデウ・オリヴェイラさんやサメの専門家のリカルド・ガルラさんの助けも借りて調べた結果、黄色い塊は、カリブ地方のサルガッソ海に生息する浮遊性の海藻サルガッスム(ホンダワラ類)である事が判明。レオさん達は、海藻が密集しているため、底がガラス張りになっている調査船を使わず、水中に潜って調査したが、海藻の下に数え切れないほどの魚が群がっているのに気づき、「まるで海に浮く飼育室みたいだ」と表現している。
 同島周辺の海水温は25~28度が普通だが、ここ数日は28・5度を超えている。レオさん達は、サルガッスムが生息する水域の海水温はもっと高く、中国やベルギーなどの国名が入ったゴミも一緒に流れてきている事から、この現象は一時的なものと見ている。
 レオさんはこの島に住み始めて25年だが、今回のような光景を見たのは初めてだ。「もっと前から島に住んでいる人達にも聞いてみたけど、誰もこんな光景は見た事がないと言っている」とレオさんは強調した。
 7日付G1サイトには、水面に浮く海藻やその下に群れる魚などの写真も掲載されている。