サンパウロ市では無許可で違法コピー商品を売る露天商が再び増えていると8日付のフォーリャ紙が報じている。自撮り棒からパラグアイ産タバコまで、市内各地で露天商は悠々と商売に励んでいる。
これは、ジルベルト・カサビ市長(06~13年、民主党・DEM、現在は民主社会党・PSD)の時始まり、最大3899人の軍警が公式のバイトとして行っていた〃巡回作戦〃が、ハダジ市長(労働者党・PT)になってからは予算削減の影響で縮小し、今では軍警と市警備隊合わせても2272人ほどになったことが一因だ。
1万4千人の露天商を束ねる非公認商店協会会長のネイルソン・パウロ氏は、「取り締まりが緩くなり、露天商は堂々と活動している」と語る。
軍警が取り締まりに来ると露天商人は一旦商売を止め、素早く退散するが、軍警が通り過ぎたらまた活動を続けている。しかし昨年9月、市西部で露天商が取り締まり中の警官に撃たれて死亡して以来、両者の間には緊張関係が残っている。
全伯反違法コピー製品会議のエジソン・ビスモーナ会長は、「サンパウロ市は正当な理由無しに取り締まりの人員を減らし、今ではコピー商品が溢れている」と語った。
カサビ市長は10年12月から12年10月までに7200万点の違法コピー商品を押収したが、現市長に変わってからは13年から14年で166万9千点を押収したのみだ。