デング熱患者に対応するテント型仮設診療所が6日、サンパウロ市北部ブラジランジア区ジャルジン・ビスタ・アレグレの保健所(UBS)に設置されたと7、8日付のエスタード紙が報じている。
同診療所は1日150~200人を診療する能力があるが、職員が渋滞で遅刻するなどして、開設直後の数日は診療開始が遅れた。
「診療所はデング熱感染のピークと予想される時期より4週間早く開設できた。市内には今後数週間以内に同様の診療所が8カ所設置される」とパウロ・プッシーニサンパウロ市保健局長補佐は語った。
診療2日目は診療開始が遅れた上、患者が増えすぎ、終了時間の3時間前に受付を締め切った。
5日から体調を崩していたジャイール・フォルナーリさん(41)は朝9時半に着いたが、渡された整理券は307番だった。
7日の診療は午後3時の時点でテントに入っていた患者で打ち切られ、その後に着いた患者は8日に診察を受けるための問診票を書いたのみだった。
4日前からデング熱の症状に苦しむ事務補助員のアドリアーノ・ヴィエイラさん(20)は、妹のカッシアさん(18)と共に診療所を訪れた。「ここならデング熱か否かがすぐ分かると聞いて来たけど、今日は診療は受けられなかった」と嘆いた。
サンパウロ市保健局は、3時間も早く受付を終えたことに対し、「他で診療を受けた人までが来て、患者の列が大きくなりすぎた。職員派遣元のアルベルト・アインシュタイン病院と、人員や資材の確保、診察動線の見直しなどについて再検討中だ」と弁明している。
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