ブラジル日本都道府県人会連合会(本橋幹久会長)の『第49回定期総会』が3月26日午後、文協ビルの県連会議室で開かれ、約50人が出席した。会計報告では昨年の日本祭りが、10万8千レの黒字となったと伝えられた。ただし今年の同祭には総支出292万7千レ(約1億1500万円)を計上し、17万レの赤字が見込まれている。日本祭りは120周年記念事業だが、日本政府からの支援は期待外れに終わるかも―との声が漏れている。
総会の会計報告では通常収入は51万754・37レ、支出は51万6777・49レ。昨年の日本祭り収入は280万7363・09レ、支出は256万9705・66レだった。
当初は約25万レの赤字見込みだったが、議員割当金が見込みの20万レから32万レに増え、入場者も見積もりより増加し、最終的には10万8千レの黒字となった。
今年度の通常会計は収支共に22万4千レ、今年の第18回日本祭りには収入275万8千レ、支出292万7千レを計上し承認された。議員割当金は今年も32万レを見込むが、それを入れても16万9千レの赤字だ。
支出増の最大の原因は58万レから78万レに値上がりした場所代。その分、新規スポンサーも獲得しているが、山田康夫実行委員長は、「今回も議員割当金に頼るところが大きく、収支は流動的」と明かした。
第2次ジウマ政権は緊縮財政の徹底を目指しており、議員割当金がすんなり出されるかは未知数。あまりそれに依存した予算だと、見込みが外れた時が怖そうだ。また不況感を強める業界が多いことから新規スポンサー増も難しい雲行き。
そこで頼りたいのが今年、外交樹立120周年を祝っている日本政府からの支援――「外務省関係者は『顔が見える形になる』と強調していたので期待したが、思ったよりも小額…」と関係者は肩を落とす。昨年の安倍晋三首相来伯の〃恩恵〃は、今のままでは期待外れになりそうだ。
最後に監査役選挙が行なわれ、森永ジェラルド(石川)、有北ジョージ(奈良)、片山アルナルド(高知)三氏が正監査に就任した。また今年会長が交代したのは14県人会。その一つである和歌山も役員の木原氏が退任したことで、島袋栄喜氏(沖縄)が副会長を引き継ぐことになった。
総会に先立って行なわれた3月度代表者会議では、日本祭りの参加に関し茨城、京都、島根の見送りが正式に決まり、51店舗が出店することになった。換気扇の設置義務などの疑問に答えるため、16日に栃木県人会館(Rua Capitao Cavalcanti, 56, Vila Mariana)で、郷土食ブースに関する説明会を行なう。
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県連会議では日系諸団体主催の正月新年会に関し、監査役から物言いが。「主催の一つである文協が会場なのに、場所代4千レも含まれている。支払う必要はないのでは」との指摘があり、役員会に文書で正式に通達しているという。本橋幹久会長は「我々も事前に申し合わせをしなかったわけだから…。検討します」と、少々困惑気味の様子。文協の徴収方法に、県連役員も頭を悩ましているようだ。
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県連総会のある出席者は、「山形県人会の現役会長で突然なくなった押切フラビオさんには黙祷が捧げられたが、かつて県連会長までやった羽田宗義さん(昨年8月逝去)のことには触れずじまい…。とても悲しい思いをした」との手紙を編集部に寄せた。その出席者は本紙読者でもあり、本紙3月27日付け樹海コラムで「野球の恩人・国井精さんに少年大会で黙祷もなし」とあったのにちなんで、「先人の苦闘の歴史を忘れた県連はルーツを失う」と手紙を結んだ。
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