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イザベラちゃん事件再び=父方の祖父の関与捜査へ

 サンパウロ州市警がサンパウロ州検察局の要請を受け、2008年3月29日に起きたイザベラちゃん殺害事件で、父方の祖父アントニオ・ナルドニ氏の関与を裏付ける捜査を開始したと13日付エスタード紙が報じた。
 イザベラちゃんは当時5歳で、父のアレッシャンドレ・ナルドニ氏と継母のアナ・カロリーナ・ジャトバ氏が住んでいたアパート(6階)の窓から落とされて死亡した。
 父親と継母は当初、第3者が侵入してイザベラちゃんを窓から投げ落としたとしていたが、その後の警察の捜査で、その供述が覆された。
 検察は、イザベラちゃんは週末を父親と共に過ごすため、父親や継母らと買い物などをした後にアパートに着いたが、その途中で継母に暴行されてケガをし、首を絞められて失神したまま、父親の手で窓から落とされたとして、父親と継母を殺人罪で起訴。二人とも31年と26年の実刑罪判決を受け、サンパウロ州トレメンベー刑務所で服役中だ。
 だが、継母が服役先の刑務所で、イザベラちゃんを窓から投げ落としたのは、アパートに着いた時にもう既に死んでいると思い込んでアントニオ氏に電話をかけ、事故を装うよう助言されたからだったと語るのを聞いた職員が複数いる事が判明し、検察が再捜査を要請していた。 
 市警の殺人犯罪・人身保護担当課は過去4カ月間に8人の職員の供述を得、アントニオ氏の関与を捜査する事とした。同氏の関与が判明すれば、父親と継母の刑の見直しも行われる見込みだ。