パラナ州クリチーバ市のブラジル古河電気工業で代表取締役会長を8年間務めた川添英世さん(61、鹿児島)にクリチーバ市議会から名誉市民章が贈られる事が決定し、同章の事前に、3月31日、同社工場で市民功労賞が贈られた。
同社工場敷地内には、2004年より周辺地域の貧困層の子どもたちのための学校が設置され、地域社会の発展に貢献してきた。9歳から14歳の児童90人が通い、スポーツや演劇、パソコン教室などの課外活動に参加し、教師はボランティアから成り立っている。また、同学校の生徒を古河電工の研修生として迎える制度もある。
同日はパウロ・リンキ市議、山脇ジョルジ・クリチーバ市国際関係担当補佐官、在クリチーバ総領事館の池田敏雄総領事が出席し、功労賞の授与に立ち会った。
今月日本へ帰国する川添会長は、その任期を振り返り「日系社会の方々に親しくしてもらい、仕事以外でも充実した時間を過ごすことができた。あっという間の8年間だった」と感謝を示した。名誉市民章は、後日贈られる。(長村裕佳子クリチーバ通信員)