ブラジル暮らしも早10カ月。病気もなく、楽しく過ごしてきたが、思わぬところで油断が出た。
「きれいな話」で恐縮だが、引っ越したばかりの安宿はシャワーとトイレが共同になっていて、シャワーの水がピチャピチャ残る床に土足で入り、用を足す。そのシャワーの真下にたまった水を、素足で蹴って排水溝に流し込んでいたのがまずかったようだ。
1週間もしないうちに両足がかぶれ、大変な惨状を呈している。「スリッパなしにシャワーを浴びるのは、慣れたブラジル人でも無茶」と同居人に言われた。腫れた足を靴に押し込むのも大変。病院の皮膚科予約も10日後が精一杯…。以来、無頓着だった衛生状況が気になって仕方ない。
戦前の開拓地に比べれば〃天国〃だろう。でも、過保護な日本で育ったひ弱な近来自由渡航者のオーリャ子には、ブラジル順応への〃最初の試練〃にすら思える。(規)