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格付低下の危機8社に=景気の低迷や汚職摘発で

 世界有数の格付会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスが21日に投資格付を引き下げる可能性のある企業のリストを発表し、ブラジル企業5社が投機的水準のBaに転落する可能性のあるグループ入りしたと22日付伯字紙が報じた。
 同社の格付はAaa以下、Aa1、Aa2の様にアルファベットと数字で表記され、Baa3までは投資適格とされるが、Ba1~3、B1~3、Caa~3、Ca、Cは投資不適格と判断される、
 ブラジルではペトロブラス社の格付が、2月17日にスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の格付でBB、同24日にムーディーズの格付でBa2と、どちらも投機的水準に引き下げられた。
 ムーディーズのリストでは昨年12月の時点で、ブラスケン、エレトロパウロ、サンパウロ州水道公社 の3社が投資適格ぎりぎりのBaa3でかつ見直しの危険ありとされていた。今回は更に、建設大手のオデブレヒトと電力関係のAESチエテ、EDPグループ(バンデイランテス・エネルジアとエスセウセアア、エネルジェスト)の5社が格下げの危険のある企業の仲間入りした。
 格下げの危険のあるブラジル企業数はロシア以上で、米国と並んで世界一だ。格下げの危険がある企業の34%はラ米が占めており、企業数で上回る北米の31%以上となった。
 格付見直しの最大の理由はブラジル経済の低迷だが、インフレ昂進や電力業界への補助停止といった経済政策の変化、インフラ部門の諸問題の他、連警のラバ・ジャット作戦による汚職摘発とそれに伴う損失なども影響している。