サンパウロ市保健局が23日、1月4日~4月12日の14週間で確認されたデング熱患者は昨年同期比191・3%増の2万764人で、人口10万人当たりの患者が300人超の流行状態の区も13に増えたと発表したと24日付伯字紙が報じた。
3月28日までの12週間の数字は8063人だったから、わずか2週間で1万2691人の患者が増えた事になる。感染の有無は未確認だが、デング熱と診断された患者の数は6万2799人で、昨年同期比309%増だ。死者数も4人から5人に増え、調査中の死者も22人いるが、昨年の死者は14人だったから、致死率は昨年より低いと見られている。
罹患率が特に高いのはブラジランジアやパリ、ピリツーバで、10万人当たり899・9人、861・3人、577人の患者が確認されている。その他の流行状態の区はラポーゾ・タヴァレス、ジャラグア、ペルース、シダーデ・アデマル、リモン、リオ・ペケーノ、カショエイリーニャ、パルケ・ド・カルモ、フレゲジア・ド・オー、カーザ・ヴェルデだ。
サンパウロ市全域の罹患率は10万人当たり184・5人だが、38・5%の患者が集中する北部の罹患率は370人で、ほぼ2倍だ。患者はほぼ全域で確認され、10万人当たりの患者数が200人を超えた区は9区。200人を超えてはいないが患者急増などで、デング熱との医師の診断だけで治療開始という区もある。患者数ゼロの区は最南端のマルシラックのみだ。
24日は東部ヴィラ・マンチェステルにもテントの診療所が開設された。例年のピークは16~18週だから、当面は溜まり水除去や虫よけ使用などの工夫が必要だ。