イタリア政府が24日、メンサロン裁判で贈賄や横領、マネーロンダリングの罪で有罪判決を受けた25人の1人で、イタリアに逃亡中のブラジル人エンリケ・ピゾラット被告の国外引渡しを許可したと、同日付伯字紙サイトが報じている。
この一報は、現地でブラジル政府代表を務める弁護士のミシェリ・ジェンチローニ氏が現地メディアに話したことによって確認された。
同被告は元ブラジル銀行マーケティング部長で、メンサロン裁判で12年7カ月の実刑判決を受けたが、1978年に他界していた実弟のパスポートを利用して、刑執行の2カ月前の2013年9月にイタリアに逃亡していた。
同被告は偽造文書使用の罪で、2014年2月5日にイタリア北部のマラネッロで逮捕されたが、ボローニャの裁判所が、ブラジル検察の引き渡し要求を棄却したため、ブラジルは同国最高裁に控訴していた。今回の引渡しはイタリア最高裁がブラジル検察の訴えを認め、同国政府も同意したもので、20日以内に身柄が引き渡される見込みだ。
連邦警察では近日中に、同被告の身柄の引渡しとブラジル帰還に同伴するための警官を派遣する予定だ。