雇用不安やインフレ昂進といった言葉が飛び交う中、消費に占める北東伯の比率が2010年以来初めて低下する見込みと27日付エスタード紙が報じた。
コンサルティング会社のIPCマーケティングがまとめたところによると、2014年の北東伯の一般消費額は全国の消費額の19・5%を占めていたが、今年は19%に落ちそうだという。
近年の北東伯は工業製品の消費などが順調に伸び、消費財製造メーカーにとってはその動きから目が離せない地域となっていたが、高インフレと雇用不安が消費にも陰を落とし始めたという。インフレの影響は低所得ほど大きく、景気後退で先行き不安に襲われた消費者は食料品以外の品も買い控えるようになる。
IPCは、南伯以外の地域はいずれも消費が落ち込み、一般消費の総額は3兆3700億レアルとなると見ているが、その下げ幅が一番大きくなるのは、低所得で、銀行の融資やクレジットカードに依存する人が多い北東伯と見ている。景気後退で今後の収入が確約されているとはいえない状況下、融資やクレジットカードの利用を避け、買い物の額や回数を減らす傾向は、全国にも広がっている。
バイア州サルバドール市に住むソラヤ・ガスパルさんは、ショッピングセンターに行く回数や電気器具を使う回数を減らす工夫をしている。夫のサラシエル・オリヴェイラさんも収入に見合った支出にするため、肉の購入回数を減らすと共に、水でシャワーを浴びている。電気代高騰は消費者全般を圧迫しているが、ソラヤさん達は、洗濯やアイロンがけの回数を減らすなどして節電を心がけているという。