5日夜、午後8時30分からの10分間、労働者党(PT)の宣伝放送が行われたが、それと同時に、鍋を叩いて現政権への抗議の意思を示す〃パネラッソ〃が全国各所(確認されている限りで18州と連邦直轄区)で発生したと6日付伯字各紙・サイトが報じた。
この抗議行動はインターネットやメッセージアプリで参加者が集められ、午後9時25分頃まで続いた。
ラヴァ・ジャット事件やメンサロン事件で急落したPTのイメージ回復に努めるため、自身の出演は控えるべきとのルーラ前大統領の示唆により、ジウマ大統領は番組には出演しなかった。
サンパウロ市でのパネラッソはジャルジンスやモルンビ、イタイン・ビビなど、高所得者層が多く住む地域で顕著で、ジウマ大統領に代わって出演したルーラ氏が野次の標的になり、〃出て行けルーラ〃との声が響いた。
「3・15デモ」や「4・12デモ」に参加し、今回のパネラッソを指揮したグループの一つの〃ヴェン・パラ・ルア〃の広報担当で企業家のロジェリオ・シェケール氏は、「今回の抗議行動の特徴は、ルーラ前大統領も国民の不満のターゲットとなったこと」と語った。
10分間の放送には二つの要点があった。派遣法への反対姿勢と、汚職根絶への取り組みの自己宣伝だ。
ルーラ氏は派遣法を強く批判し「今日、労働者が持っている数々の権利は空から降ってきたものではなく、長年の戦いの結果勝ち取ったもので、4330号法案(派遣法)はこの歩みを後退させるものだ」と述べた。
またルイ・ファルカンPT党首も、「汚職で有罪になった者は、誰であれ、除籍される。よって、マスコミが、一部の党員の過失を理由に党全体を攻撃する事も受け入れない」とした。
アエシオ・ネーヴェス民主社会党(PSDB)党首は、放送後に同党のフェイスブックページで「この放送は現在の経済危機を招いたジウマ大統領を矢面にさらすのを回避した」が、「一政党が偏った視点で作った嘘と虚構に満ちた宣伝放送にすぎず、何百万人もの労働者の知性を馬鹿にしている」と批判した。
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