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文化施設が地域の発展牽引=サンパウロ市中西部で劇場ラッシュ

 町工場や小売店が立ち並び、移民も多く住むサンパウロ市中・西部のバーラ・フンダ区、ボン・レチーロ区が、ここ数年大きく様変わりしている。近隣に薬物中毒患者の溜まり場さえある地域に、劇場や文化センターが相次いでオープンしているのだ。
 6日も、カンポス・エリゼオス区リオ・ブランコ大通りの近く(Alameda Barao de Piracicaba, 740)に総面積4千平米、508人収容のポルト・セグーロ劇場が開業した。電話は11・3223・2090だ。
 こけらおとし公演は歌手のネイ・マットグロッソが行い、その後もマリア・リタのコンサートやミュージカル、対話劇など、魅力的な演目が続く。同劇場ではマイクロバスでルス駅からの送迎サービスも行い、今年後半には展示場や喫茶店、レストランもある文化センターも開設予定だ。
 同劇場と同規模の大型劇場はサンパウロ市内のショッピングセンター内に造られる事が多く、バーラ・フンダ区とボン・レチーロ区で開業するのは小劇場が中心だったが、14年には633人収容のJ・サフィラ劇場がオープンした。
 「バーラ・フンダ区はサンパウロ市でも数少ない、開発の余地が残っているエリアで今後も有望」と言うのは、同劇場の共同経営者のエドゥアルド・フィゲイレド氏だ。
 建築家のシロ・ピロンディ氏は、「バーラ・フンダやボン・レチーロは市中心地に近く、公共交通網も整備されていて、発展の可能性を持っている」とし「文化施設は幅広い階層の人々をひきつける力を持っている」と語っている。