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サンパウロ市ホテルで企業家死亡=手錠をかけられ遺体で発見

 5日午後、サンパウロ市南部パライゾ区のグランド・プラザ・ホテルで、企業家のカッシオ・ヤズベク氏(46)が両手に手錠をかけられ、顔をビニール袋で覆われて窒息死しているのが見つかったと6日付伯字紙が報じた。
 警察発表の情報によると、ヤズベク氏はジャルジンス区在住で、午後3時頃、1人でチェックインし、その後は部屋から出る事もルームサービスを取る事もせず、電話さえかけなかった。同氏の遺体は清掃係が入室した際に発見された。
 ヤズベク氏の遺体には暴行を受けた形跡は無く、かけられていたプラスチック製の手錠の鍵は室内でみつかった。遺体の脇には錠剤もあった。彼の兄弟は当日朝、捜索願を出していた。
 最初に現場に到着した軍警は外見上は他殺に見えるとしたが、市警はその後の情報からみて自殺ではないかとしている。この事件は殺人・人身保護担当課(DHPP)が捜査に当たる。
 ヤズベク氏の友人の一人は5日夜、管轄の警察署に現われたが、報道陣には口を開かなかった。ホテル側は文書で、亡くなったヤズベク氏に哀悼の意を表し、警察の捜査に協力する意向であると発表した。
 ヤズベク氏は、作家パウロ・コエーリョの一生を描いた長編映画Nao Pare na Pista(14年公開)の財政管理担当者として活躍した。同作品を監督したダニエル・アウグスト氏は、同氏の死に「ショックを受けている」と述べた。