下院のペトロブラス(PB)議会調査委員会(CPI)がパラナ州クリチバ市で11日に行った証人喚問で、闇ブローカーのアルベルト・ユセフ被告が「大統領府はPBの工事に絡む資金横流し計画を知っていた」との考えを明らかにしたが、「物的証拠はなく、あくまで私の意見、考え」と供述したと12日付伯字各紙が報じた。
ユセフ氏はほぼ4時間の証言の中で、大統領府が汚職の仕組みを知っていたと思われる逸話を披露した。
その一つは、連立与党の進歩党(PP)が内部分裂した後の11年~12年のものだ。PPの故ジャネネ下議の指名でPB供給部長となったパウロ・ロベルト・コスタ被告は当時、「(ジャネネ氏亡き後のPPへの)報告は大統領府が決めた人にだけ行う」「(当時の)省庁調整局長官のイデリ・サウヴァッチ氏や大統領府総務長官のジルベルト・カルヴァーリョ氏とも話し合った」と語っていたという。
別の逸話は、10年にパウロ・ベルナルド通信相(当時)がコスタ被告に、グレイジー・ホフマン上議(PT・労働者党)に選挙用の裏金を寄付するよう要請した件だ。同被告は、ルーラ前大統領が広報会社ムランノへの未払い問題をPB総裁だったセルジオ・ガブリエリ氏に解決するよう命じた事も例に上げた。
その一方、コスタ被告が行った「アントニオ・パロッシ氏の要請で10年の選挙でジウマ陣営に200万レアルを寄付した」という証言は否定、「パロッシ氏とは面識が無いし、10年の大統領選挙でのジウマ陣営の資金集めに加担したことは無い」と語った。
他方、トーヨー・セタルの役員のジュリオ・カマルゴ被告の要請で、ロビイストのフェルナンド・バイアーノ被告(通称)に賄賂を払う役割も果たしたと証言した。
ユセフ被告は、「カマルゴ氏にPBとの石油採掘船賃貸契約に関する賄賂の受け渡しを頼まれた。バイアーノ被告がエドゥアルド・クーニャ下議(PMDB・民主運動党、現下院議長)に対し、下院監査委員会にカマルゴ氏、トーヨー・セタルに関する調査を行うよう要請したせいで、カマルゴ氏も賄賂を払わざるを得なくなった」という。同被告は「カマルゴ氏は外国から資金を持って来てバイアーノ被告に支払うよう頼んだ」とし、「11年にブラジルに持ち込んだ金は400万~600万レアルだった」と結んだ。
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