ホーム | ビジネスニュース | 母の日商戦が昨年実績回る=統計開始以来初の前年割れ

母の日商戦が昨年実績回る=統計開始以来初の前年割れ

 銀行業務集中サービス(Serasa)によると、母の日とその前の1週間の売り上げは昨年同期比より2・6%少なく、同社が統計を取り始めて以来の13年間で初めての前年割れを記録したと12日付エスタード紙が報じた。
 母の日商戦不振は前々から予想されていたが、Serasaのルイス・ラビ氏は、小売販売は景気のバロメーターとした上、「母の日商戦が前年割れで終わった事で、第2四半期の国内総生産(GDP)がマイナス成長となり、景気後退(リセッション)に入る可能性が高まった」との見解を明らかにした。
 ボア・ヴィスタSCPCの集計はSerasaよりやや良い昨年同期比1・2%減だが、こちらも2008年の統計開始以来、初めての前年割れとなった。同社では、母の日商戦の結果だけでは、自動車と建築資材を除いた小売販売の年間売り上げや第2四半期のGDPが落ち込むという事は出来ないとしている。
 サンパウロ州商業協会は、今年のプレゼントの平均価格は57レアルで、65レアルだった去年を下回った発表。ボア・ヴィスタの統計と同協会の数字と掛け合わせると、小売業界の母の日商戦の売り上げは70億レアルは少なくなった計算になる。
 なお、全国の商店主の連盟によれば、ローンを組んで買った件数は14年より0・60%減り、2年連続の減少を記録した。14年は前年比3・55%減だから、減少幅は小さくなったが、いずれにしても、小幅でも昨年より売り上げが伸びると見ていた関係者の期待は裏切られた。