「あの子は50分間も苦しめられたのよ」―。サンパウロ市南部の州立レオノル・クアドロス校で12日、12歳の女子生徒が別のクラスの男子生徒3人に輪姦されるという事件が起きた。
少女が襲われたのは12日午前の授業中で、母親によれば、男子生徒の1人によって男子トイレに連れ込まれた少女は、待ち構えていた別の男子生徒2人を含む3人から次々に暴行を受けた。
交際関係はおろか、面識さえない相手3人に輪姦された少女は事件後、学校の事務所に助けを求めたが、あえぐような息遣いだったため、学校側は詳しい事情を確認しないまま、救急車を呼び、少女を運ばせた。
少女は一旦、市立の救急病院に運ばれたが、そこで初めて強姦されたと語ったため、ペロラ・ビイングトン病院に転送された。
事実関係を知らされた学校側は少年裁判所などに連絡をとった後、容疑者の生徒3人の保護者を呼び出した上で警察に届けを出し、全面的に協力する意向を示した。
少女は検査の後にエイズ予防のための薬などを飲まされ、30日間の治療を受けるよう指導されて帰宅したが、本人が「学校の傍を通るのも嫌だ」と言い出したため、当面は自宅学習を行う予定だ。
同校の女子生徒達も学校に行くのを怖がっており、学校側の対応が問われているが、州教育局は、問題の男子生徒3人は別の学校に転校するよう措置をとったが、調査が終わるまでは通学も禁じられているという。
少女の母親は、「うちの娘はトラウマに陥ってしまった」「通学路や交友関係、学校以外の場所への出入りなどは親が注意できるが、校内で起きた事件では守ってやる手立てがない」と嘆く。
2月15日にはサンパウロ市に隣接するオザスコ市で、学校の塀が壊れていたため、未成年者5人を含む9人が校内に入り込み、13歳の少女を校内と近くの民家の2カ所で輪姦するという事件も起きた。今回は、校内の生徒が校内で起こした事件だけに、現場を監督する教師達の責任も問われている。(19日付エスタード紙、G1サイト などより)
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