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〃救世主〃李首相が来伯=鉄道や電力事業に投資=(上)=基幹工事などに530億ドル=牛肉や航空機輸出の合意も

 中国の李克強首相が18日に来伯し、19日のジウマ大統領との会談後、35項目からなる2国間協定を締結したと同日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。

 企業家約150人を伴って来伯した李首相は、ジウマ大統領と両国間の国交深化と交易の活性化について話し合った後、八つの分野にまたがる協定を締結した。
 現在のブラジルは、景気後退(リセッション)が懸念される一方で国際的な信用回復のための財政調整を必要としており、19日付エスタード紙は、530億ドルの投資を考えている中国は連邦政府にとって「救世主」的な存在と報じている。
 中国からの大型投資に期待される事業の筆頭格は、ベロ・モンテ水力発電所からの送電線工事や中西部と南北鉄道を結ぶ鉄道敷設工事だ。
 ベロ・モンテからの送電線工事はサンパウロ州までの1号線とリオ州までの2号線があり、1号線は中国の国家電網公司(State Grid)とエレトロブラスのコンソーシアムが落札済みだ。水危機が叫ばれる昨今、広域停電などを回避するための送電線工事は急務で、1号線の総工費は55億ドルと見込まれている。
 総工費の見積もりが77億ドルの2号線は、6月に予定されている鉄道や港、空港、エネルギー関連の事業の入札対象となる見込みで、国家電網公司が再び応札すると見られている。
 もう一つ期待されているのは、マット・グロッソ州ルーカス・ド・リオ・ヴェルデ~ゴイアス州カンピノルテ間を結ぶ鉄道の敷設だ。同事業は14年7月の習近平主席来伯時に取り交わした協定でも、カマルゴ・コレアと中国鉄建(中國鐵道建築總公司)の共同投資の対象とされていたが、入札は行われていない。ブラジル一の大豆生産州であるマット・グロッソと南北線が通るカンピノルテを結ぶ線は総延長900キロで、総工費は54億ドルの予定だ。同線が完成すれば農産物の輸送コストが削減できるため、中西伯の農家は1日も早い実現を望んでいる。
 ただ、鉄道車両などを製造する国内企業は、中国企業が本格的に参画し始めれば、アルゼンチンへの中国企業進出で同国の鉄道関連会社が姿を消したのと同じ事が起きるとの懸念を隠せない。ブラジル企業は昨年、13年比26%増の56億レアルの収益を上げた。収益の6割は旅客輸送に関するもので、貨物輸送に関する収益は4割だった。
 李首相は大統領との会談後、上下両院議長とも会談を行った。また、20、21の両日は、リオ市での予定も組まれている。19日には中国への生牛肉の輸出再開やエンブラエル社製航空機の購入に関する合意も公表された。    (続く)

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