連邦警察は21日、労働者党(PT)とエンジェビックス社(EGV)を仲介し、同社とペトロブラス社(PB)との契約を成立させるための賄賂の受け渡しを行った容疑で、ロビイストのミルトン・パスコヴィッチ氏を再逮捕したと22日付伯字紙が報じた。
ラヴァ・ジャット事件(LJ)捜査の指揮を執るパラナ連邦地裁のセルジオ・モーロ判事は、パスコヴィッチ容疑者が昨年の逮捕後も国外の秘密口座の資金を動かしており、国外逃亡を図るおそれがあるとして、同容疑者の再逮捕を認めた。
同氏の兄弟のジョゼ・アドルフォ氏も汚職への関与の嫌疑をかけられ、連警での供述後に釈放された。裁判所はまた、両氏の預金7800万レアルの封鎖を命じた。
パスコヴィッチ氏所有のJAMPエンジェニェイロス・アソシアードス社(JAMP)は、04~14年にEGVから8千万レアル以上を受け取った。同社は同様にPBを巡る汚職に関与したとされるオデブレヒトやUTCからも多額の金を受け取っている。
21日に下院のPB議会調査委員会(CPI)で証人喚問されたEGV元副社長のジェルソン・アウマダ氏は黙秘し、ウゴ・モッタ委員長が退席を命じたが、同氏は3月に連邦裁判所で、パスコヴィッチ氏にPBとの契約で便宜を図るためのロビー活動資金を渡していたことや、パスコヴィッチ氏が渡したお金の一部を賄賂として使っていたのではないかと疑っていたと証言している。
LJで報奨付の供述を行い、請負会社から賄賂を受け取って便宜を図っていたことを認めたPBサービス部元課長のペドロ・バルスコ被告は、パスコヴィッチ氏はバルスコ氏やレナト・ドゥケPB元サービス部長に賄賂を送っていた11人の内の1人だと言った。
押収された銀行取引明細書には、パスコヴィッチ氏の関連会社が、バルスコ被告がスイスに持つ二つの銀行の口座に51万米ドルの振込みを行った。パスコヴィッチ氏はドゥケ被告がPB退社後に開設した会社と彼の息子に計94万5千レアル(エスタード紙によれば120万レアル)を支払っており、ドゥケ被告の自宅からは同氏が贈った時価22万レアルの彫像も押収された。
LJ担当の捜査官たちは、JAMPが11年と12年にジョゼ・ジルセウ元官房長官所有のJDコンスルトリア社に払った145万レアルも賄賂ではないかと見ている。
警察はまた、PBを巡る汚職で進歩党(PP)側のオペレーターの1人とされている実業家のヘンリー・ホイヤー・デ・カルヴァーリョ氏を、自宅から未登録の武器が発見されたとして、武器不法所持容疑で逮捕した。
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