【既報関連】18日未明にリオ市南部サンコンラドのアパートで起きたガス爆発事故で、大火傷で入院中のドイツ人の体に複数の傷がある事などが判明し、何者かが侵入して起こした事故、自殺未遂といった可能性が浮上していると21、22日付伯字紙や各紙サイトが報じた。
爆発が起きたのは午前6時前で、一人で19階建てアパートの10階1001号室に住んでいるドイツ人のマルコス・マリア・ミューラー氏は体表面積の50%に及ぶ火傷を負い、同日中に緊急手術を受けた。
警察はガス漏れによる爆発と見て調査を始めたが、その後の調べで、同氏が最初に入院した病院の医師に「ロレックスの金時計や現金目当ての強盗が入り、ナイフで傷を負わせるなどして虐待した上、アパートを破壊してやると脅した」と語っていた事が判った。
リオ連邦大学のネルソン・マシニ教授は、被害者の体の傷は両腕と胸、首筋、臀部に広がっているが、その角度や深さからいくと、爆発の際に飛び散ったガラスなどによるものではなく、誰かに襲われて防御を試みた傷でもないという。また、被害者の火傷は上半身に限られており、シャツなどにしみこんだ可燃物に火がついて火傷した可能性が大きいという。
このアパートのガス使用量は月平均6立方メートル以下なのに、事件前7日間は30立方メートルに達しており、メインテナンスの不備によるガス漏れとは言い難い。また、近隣住民が爆発直後に撮ったビデオでは、ベランダで炎が揺れ動く一方、部屋の中は火の気配がなかった事などから、本当に強盗が入ったか被害妄想、自殺未遂といった仮説も浮上している。