ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | Prouni=死んだ学生に奨学金?=資格認定の杜撰さが判明

Prouni=死んだ学生に奨学金?=資格認定の杜撰さが判明

 国庫庁(CGU)が3月に発表した報告書によると、2006~12年に「すべての人のための大学計画(Prouni)」で奨学生となった学生中、47人は死亡しており、3800人は受給資格のない家庭出身者だった事などが判明したと25日付G1サイトが報じた。
 同計画で奨学金を受けられるのは、公立の高校で学んだまたは奨学金を受けて私立校で学んだ学生で、家族一人当たりの収入が最低賃金の1・5倍までの学生(半額支給の場合は3倍まで)だ。
 ところが、06~12年に同計画の奨学金を受け取っていた学生100万人以上について調べた結果、入学手続き前に亡くなった1人を含む死者47人に奨学金が支給されていた事や、最賃1・5倍以上の所得があるのに全額支給を受けていた奨学生が3800人、最賃3倍以上の所得を得ていたのに半額支給を受けていた奨学生も621人いた事、少なくとも1年は奨学金を受けずに私立校で学んだ奨学金受給者が1万2052人いた事が判明した。
 また、社会情報の年次報告(Rais、労務省管理)と照合した結果、2011年には、自己申告した家族収入が同報告以下だった奨学生が1万8895人いたという。
 26日付G1サイトによると、教育省は25日に死者46人への奨学金支給は停止した事を明らかにしたというが、それ以外の学生に対する処置は報じられていない。
 教育省の予算は22日に発表された予算削減案でも大幅に削減される事になっており、連邦大学関連の支出カットや学生融資基金(Fies)の契約更新なども難航している中だが、今年の奨学金受給者は21万3113人(全額支給13万5616人、半額支給7万7497人)だという。