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サッカー観戦の愉悦

 サッカー観戦のため、この週末リオまで行ってきた。土曜はリオ郊外で時間つぶしに「3部リーグ」の試合を観戦してきた。レベル度外視、もはや「ボールが転がるのを見るだけで嬉しい」私は大いに楽しんだ。
 ベレー帽を被り苦虫を噛み潰したような顔の老紳士、仕事そっちのけで腰を降ろし野次を飛ばしまくる物売りの巨女。競技場隣の駐車場の金網が迫り出している光景まで愛おしい。
 ふと見覚えのある選手に気づく。コラム子の心のチーム、Jリーグ「名古屋グランパス」にいたマギヌンだ。試合終了と同時に金網越しに大声で呼んだら、わざわざ来てくれて話し込んだ。
 名古屋を退団した後、ブラジルに戻るも、家族の不幸で鬱になり2年間現役を離れていたらしい。「またここから上を目指すよ」と笑う彼に、「今度取材させて」と連絡先を交換した。リオの場末のサッカー場での不思議な邂逅だった。(規)