6月11日にはじまるコパ・アメリカまで2週間を切った5月29日、セレソンのドゥンガ監督は緊急代理招集選手の発表を行ったが、これが全く意外な人選だったことで話題を集めている。
今回、欠場となったのはサイド・バックのマルセロ(レアル・マドリッド)だった。故障を抱えたマルセロはレアルのチーム・ドクターからの薦めで今回の出場を辞退することとなったが、ひとつ困ったことが生じた。それは、23人の正式出場選手の予備交代選手7人のうちに、サイドバックの選手がいないことだった。
そこで新たに選手を選ばなければならなくなったドゥンガ監督だったが、そこであがった名前は欧州で活躍する選手ではなく、「ジェフェルソン」という名の選手をあげたのだ。
このジェフェルソンだが、現在インテルナシオナルの左サイドバックでプレーしているが、5月13日に21歳になったばかりの若い選手で、しかもレギュラーになったのは今年からという、これまで全くノーマークの状態の選手だ。
ただ、ジェフェルソンは現在開催中のリベルタドーレス杯で現在準決勝進出まで果たしているチームの快進撃を支える活躍で、ブラジル国内のサッカー界で「若手の注目株」として脚光を浴びはじめたばかりだった。この好調さを千才一隅のチャンスに変えたジェフェルソンは見事に大型大会のセレソン入りにつなげてしまった、ということだ。
現時点でのセレソンの左サイドバックのレギュラーはもとからマルセロではなくフィリペ・ルイス(チェルシー)なので、ジェフェルソンの出場機会はそれほどないかもしれない。しかし、出場機会を得て活躍すれば、これは本人、セレソン共にプラスにつながるものだ。
またジェフェルソンは来年のリオ五輪出場の対象年齢にもあたるため、そのまま引き続いての活躍も期待される。