ミナス・ジェライス州のフェルナンド・ピメンテル知事(労働者党・PT)と懇意の企業家、ベネジト・ロドリゲス・デ・オリヴェイラ・ネット(通称ベネ)容疑者が5月29日、連邦警察のアクローニモ作戦で組織犯罪計画や資金洗浄容疑で逮捕された。3州と連邦直轄区に亘る捜査の手は、ピメンテル氏夫人やピメンテル氏側近の政治家にも及んでいる。5月30日~6月1日付伯字紙が報じている。
ベネ容疑者の企業、グラフィカ・ブラジルとジアログ・セルヴィッソス・デ・コムニカソン・エ・エヴェントス(現ドゥエ・プロモソンエス・エ・エヴェントス)は2005~14年、連邦政府を中心に5億2500万レアルを受け取った。得意先は保健省(1億500万レアル)、都市省(5600万レアル)、社会開発省(2100万レアル)などとなっている。
また、このアクローニモ作戦では、元都市省補佐役で、14年の知事選でピメンテル氏の陣営の一員だったマルシエル・トロンビエレ・モレイラ容疑者、ペドロ・アウグスト・デ・メデイロス容疑者、ベネ容疑者の交渉パートナーであるヴィットル・ニコラット容疑者も逮捕された。
ベネ、マルシエル、メデイロスの3容疑者は、昨年10月、ベロ・オリゾンテからブラジリアに着いた小型機の中から連警が11万3千レアルの現金を押収した際に機内にいた。
連警は、ピメンテル氏の夫人でジャーナリストのカロリーナ氏が昨年まで使っていたブラジリアのアパートと、ミナス・ジェライス州選出の元下議で労働者党(PT)ののヴィルジリオ・ギマリャンエス氏の家宅捜査を行った。
ピメンテル氏は今年4月にカロリーナ氏と再婚した。ピメンテル夫妻は2012年から交際しはじめ、ベネ容疑者夫婦はこの当時から二人と懇意になった。カロリーナ氏はベネ容疑者が提供した家屋に「オリー・コムニカソン」という企業を設立し、PTと取引している会社へのコンサルタント業務を行っている。
5月31日付フォーリャ紙によると、ヴィルジリオ氏とその息子のガブリエル・ギマリャンエス下議は、ベネ容疑者所有の小型機から多額の現金が押収された前日、その機で選挙基盤の町に当選報告の旅をしている。
ベネ容疑者は、ジウマ大統領が初当選を果たした2010年にPTが流した、対立候補の民主社会党(PSDB)ジョゼ・セーラ氏の身内に関する機密文書作成への関与も疑われていた。
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