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リオ=サンタマルタで銃撃戦=UPP設立以来7年で初

 5月28日夜、リオ市ボタフォゴの「サンタマルタの丘」のファヴェーラで、7年前の治安維持警察部隊(UPP)駐留開始以来初となる軍警と麻薬密売人との銃撃戦が起きたと5月30日付エスタード紙が報じた。
 同ファヴェーラはUPPによる治安維持が功を奏しているモデル地区とされてきたが、軍警が同地区で銃撃を受け、犯人は逃走した。
 住民と軍警とUPPの間の騒乱は3月にも一度起きていた。暴力沙汰を起こした青年をUPP警官が取り囲んだ際、軍警の態度が厳しすぎると住民らが不満を漏らした。
 UPP設置以前のファヴェーラは、麻薬密売組織のコマンド・ベルメーリョが支配していたが、08年11月のUPP設置以降は治安が改善し、観光客も戻り始めた。
 リオデジャネイロ連邦大学教授で公共保安が専門のミシェル・ミッシ氏は、「今回の事件は単発的なもの。たった一回の銃撃戦は同地区の平和終結を意味しない」として、銃撃戦で同地区平定のイメージが損なわれることはないと語る。
 ルイス・フェルナンド・ペゾン同州知事(PMDB・民主運動党)は5月29日、ファヴェーラ平定作戦は引き続き前進すると重ねて表明し、「15日前に警察はサンタマルタ地区に戻ろうとしていた強盗1人を逮捕した。今回の銃撃戦はファヴェーラ平定作戦を弱めたりしない。公共の治安は依然強固であり続ける。私はジョゼ・マリアーノ・ベルトラメ保安局長に全幅の信頼を置いている」と語った。