サッカーのブラジル代表(セレソン)が7日、メキシコ代表との親善試合をネイマール抜きで2―0で快勝し、W杯での悪夢を払拭した。
この日、サンパウロのアリアンツ・パルケで行われた試合は、11日からのコパ・アメリカ(ブラジルの初戦は14日の対ペルー戦)を目前にしたもので、この日はネイマールが前日6日に開催された欧州チャンピオンズ・リーグの決勝にバルセロナの一員として出場したため、彼抜きで戦うことになった。
そのため、戦前には不穏な空気も立ち込めていた。それは昨年のW杯で、ネイマールを怪我で負傷して失ったセレソンが準決勝の対ドイツ戦で1―7の記録的惨敗を喫していたからだ。
しかし、いざゲームがはじまると、セレソンが序盤からゲームを支配した。ネイマールという世界的エースがいない分、チームはドゥンガ監督の目指す、スペースを作らないコンパクトでかつ速いサッカーを展開した。
ただ前半26分で得点が入らなかったことで、客の一部がホームチームのパルメイラスをあらわす「オレ! ポルコ!」の合唱をした矢先に、フィリペ・コウチーニョが、ゴール左側の角度のない位置から鮮やかなシュートを決め、先制点を挙げた。今季、イングランドのプリミア・リーグで絶賛されたリバプールのゲームメーカーのコウチーニョには、負傷欠場のオスカールに代わる活躍が期待されていただけに大きな1点だった。
その約10分後には、エリアスが左から出した鮮やかなパスに、この日ワントップのジエゴ・タルデッリが前線ですばやく反応し、タイミングよく飛び込んで2点目を上げた。ネイマールの不在で心配されていたフォワードで、点が着実に取れたのもプラスだった。
試合はこのまま2―0でセレソンが逃げ切り、昨年のW杯の予選ラウンドで引き分けた強豪をねじふせた。
「去年の自国開催のW杯で惨敗していたので早くやりたかった。良い結果が出て良かった」とダヴィド・ルイスは語った。また、ドイツ戦でのプレーを酷評されたフェルナンジーニョも、「試合前は緊張で腹が痛かった。でも、試合には序盤からいい感じで入れた。パスミスもなく、応援を味方につけることができたよ」とホッとした表情だった。
セレソンの次の親善試合は、10日にポルト・アレグレで行われるホンジュラス戦だ。ネイマールは8日にブラジルに戻り、ポルト・アレグレでセレソンに合流するが、10日の試合に出場するかどうかは微妙だ。(8日付エスタード紙などより)
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