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各国から集まったガバナーたち

リベルダーデRC=ニッケイパラセで歓迎会=世界のロータリアン招き

 サンパウロ市アニェンビー国際展示場で6日から4日間開かれた「ロータリー国際大会」に参加した日本、米国、ニュージーランド、オーストラリアのロータリアン(ロータリー会員)を招き、リベルダーデ・ロータリークラブ(島之江ヨシオ会長、会員42人、以下「リRC」)が8日にサンパウロ市ニッケイパラセ・ホテルで歓迎会を催した。約70人が出席し、食事と歓談で交流を深めた。
 リRCの創立会員で7代目会長、同ホテルオーナーでもある池崎博文さんは、「創立会員で生き延びているのは私だけ。ようこそおいで下さいました」と一行を歓迎した。
 サンパウロ市内の95クラブ中、58クラブを擁する4430地区の元ガバナー(管理役員)、パウロ・エドゥアルド・デ・バロス・フォンセッカ氏は、会場に集まった各国のガバナー7人に記念バッジを贈呈。島之江会長は各国のクラブの代表者とバナー(旗)を交換し、固く握手を交わした。
 自己紹介に立った草加松原RCの牛山信康さん(65、埼玉)は、「2008年にGSE(研究グループ交換制度)で1カ月間リRCに世話になった。もう一度サンパウロに来て皆さんに会うことが夢だった。懐かしい友と再会できて夢のよう」と感極まった様子で話し、本紙の取材に対して「4430地区のロータリアンは他よりも奉仕活動に熱心で感銘を受けた。行政がやらないことを代わってやっていると感じた」と賞賛した。
 GSE制度で2007年に訪日し、高齢者福祉施設で研修を受けた高野スザナさん(35、三世)は、「ブラジルの高齢者福祉はすごく遅れていると思った。日本の施設は職員の動きから食事の与え方まで、本当に素晴らしかった」と当時を回想した。


■ひとマチ点描■日系人顔負けの日語力 米国人ディーンL・ジャクソンさん(51)

ディーンL・ジャクソンさん

ディーンL・ジャクソンさん

 リRCが主催した各地のロータリアンの歓迎会で、池崎博文元リRC会長の挨拶を英語に通訳。あごひげを蓄えた巨体の白人ジャクソンさんから「え~っと、さっき何て言いました?」と日系人顔負けのナチュラルな日本語が飛び出すと、会場から驚きの声が上がった。
 7歳からの10年間、カトリック宣教師だった父親に連れられ、瀬戸内海沿岸部の広島県鞆の浦で暮らした。「東京に行くと、『じゃけなー』とか言ってしまうとヤバイので気をつけた。よく『どこで習ったの』と聞かれたよ」と冗談めかして語る。
 人から頼まれたことは、きっちりやり遂げる真面目な性格。結婚15年目で妻を日本へ連れて行った時、「ようやく分かった。あなたは半分日本人なのね」と言われたとか。
 米国の大学に進学し、現在はユタ州に住む。同州5420地区の元ガバナーで、コンサルティング専門会社JCGの創始者。「日本語は忘れないよ。日本のエンジニアたちに、日本語で米国の文化を紹介する仕事もしているからね」と、語学力の保持にも余念がない。(阿)