経済危機とそれに伴う税収減の影響で、各州政府は急激に公共投資を抑えていると、15日付フォーリャ紙が報じた。
フォーリャ紙の調査によると、全26州と連邦直轄区の今年1月から4月までの公共投資額は、昨年同期の113億レアルから62億レアルへと46%急落(インフレ率調整済)した。
中にはミナス州(マイナス97・3%)、連邦直轄区(マイナス91・3%)のように、ほぼ全額削減された州もあり、投資額が大きく伸びたのはプラス45・3%のバイーア州のみだった。
資金が枯渇する中、現在の各州知事の最大の課題は、少なくとも現在継続中の工事を進めることである。
「現況は14年とは大きく異なっている。我が州が進めてきた計画も停滞している」とゴイアス州のアナ・カルラ・アブラン財務局長は語る。
フェルナンド・ピメンテル氏(労働者党・PT)が知事を務めるミナス州政府は、前知事から引き継いだ工事の内、497件が止まっていることを認めた。内346件は予算不足による工事停止だ。それらの中には州北部に建設予定で、建設費1億9600万レアルが見積もられていた二つの地方病院がある。
ベト・リッシャ知事(民主社会党・PSDB)率いるパラナ州は、14年第1三半期は2億4200万レアルだった公共投資が、1割以下の1800万レアルに減額され、道路工事などが影響を受けている。
ジョゼ・イヴォ・サルトーリ知事(民主運動党・PMDB)の南大河州では、国庫への借金返済が遅れており、公務員への給与も分割払いを検討中だ。同州財務局長は今年の公共投資は「最低限中の最低限」にとどまるとの見通しを示した。
「建設会社が支払いを受け取れず、下請け会社との契約をキャンセルすれば、下請け会社も設備投資を切り詰めたり従業員を解雇したりすることになる。これは負の連鎖だ」と建設用機器製造業者組合(Sobratema)のマリオ・ウンベルト・マルケス副会長は語る。
「公共投資は経済発展と雇用創出のための主要因で、ブラジルの生産性を高めるものなのに、急激に減らしてはそれもままならない」と応用経済調査院経済学者のロドリゴ・オライール氏は語った。
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