サンパウロ州立校の教員ストが12日に終わり、15日から授業再開となるが、史上最長のストにもかかわらず、教員給与はゼロ調整のままだったと13日付伯字紙が報じた。
州立校の教員達は大卒者の平均給与を基準に、75・33%の給与調整を要求していた。だが、ジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事は昨年の調整から1年経っていない事を理由に、交渉に応じず、スト参加者の給与の減額も始めた。
5300校で教鞭をとる教員23万人が所属する組合はストと並行して州政府と交渉を進めていたが、給与が減額され始めてからは教員達の足並みも乱れた。
州政府はスト参加者は最高時9%、終了間際は2%と見ており、教員組合が最高時75%に終了間際も30%としたのとの差は大きい。今回のストは、1989年の80日間や1993年の79日間を大幅に上回る、89日間に及んだ。
約3カ月に及ぶ教員ストが400万人に及ぶ生徒に与える影響は決して小さくない。最も深刻なのは大学受験前の高校3年生で、10月に行われる国家高等教育試験(Enem、大学入試またはその一部としても使われる)の申し込みをあきらめた生徒さえいる。
ストで欠けた分の授業を補う補習の日程は各校が決める事になるが、土曜日や休暇中に授業を行えば予備校や語学学校に行けなくなるとか、仕事に差し障ると懸念している生徒もいる。
サンパウロ州教員の初任給は週40時間の授業を行う場合で2415・89レアルで、国全体の平均より26%高い。だが、昨年7月の給与調整率は7%で終わり、昨年7月~今年5月のインフレは8・04%に及んでいる。