南半球では冬至にあたる21日午後から正式に冬となるブラジルだが、強い寒波が到来した南部のサンタカタリーナ州やパラナ州では、16日未明に氷点下を記録したところが続出した。
15日も氷点下を記録するところが出たサンタカタリーナ州では、ウルペマ市でのマイナス6度(風が強く、体感温度はマイナス17度)など、少なくとも18市で氷点下を記録した。
ウルペマ市ではサンパウロ州などから来た観光客らが、大気中の水分が固まって白くなった車の窓や橋の欄干に文字を書き込んだり、赤く染まった山の端やしびれるような寒さなどを楽しんだりする様子が見られた。山間部では霜がおりたり、池の表面に氷が張ったりしたところも数多くあった。
また、となりのパラナ州も南西部を中心に冷え込み、パウマス市のマイナス2・2度やグアラプアヴァ市のマイナス1・5度など、少なくとも9市で氷点下を記録した。クリチバ市も最低気温は0・8度だったが、体感温度は氷点下で、公園などでは芝生に霜がおりたりした。一部の市では降雨も見られたようだ。
クリチバ市では霧の立ちこめる中、朝5時台にバス停で待っていた女性も、吐く息を白くしながら、「寒いのには慣れている。十分な装備をして来たから大丈夫」と屈託のない笑顔を見せた。
強い寒波をもたらした寒冷前線は海上に抜け、氷点下を記録した市も出た南部3州も、16日の日中は寒い中にも安定した天気だったようだ。(16日付G1サイト、フォトス・プブリカスなどより)