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7日に開催されたパウリスタ大通りでのゲイ・パレード(Paulo Pinto/Fotos Públicas)
7日に開催されたパウリスタ大通りでのゲイ・パレード(Paulo Pinto/Fotos Públicas)

サンパウロ=パウリスタ大通りが歩行者天国化?=ハダジ市長が仰天計画示唆

 16日、サンパウロ市のフェルナンド・ハダジ市長は、サンパウロ最大の繁華街であるパウリスタ大通りを、毎週日曜日に閉鎖することを検討していると発言した。
 パウリスタ大通りは、サンパウロの産業の中心となるビルやショッピング・エリアが軒を並べ、サンパウロ中央部のやや南よりの地点から西に伸びる通りで、地下鉄2号線のパライゾ~ブリガデイロ~トリアノン/MASP(サンパウロ美術館)~コンソラソンと4駅分にまたがってまっすぐ伸びている。
 同通りには主要ショッピング・センターが四つあり、同通りにあるテレビ局ガゼッタ局内には、映画ファンにとっては見逃せないガゼッタ劇場やレゼルヴァ・クウツラルなど、市民に人気の劇場や映画館もある。そうした地域の車の交通を止めれば、リスクを伴う可能性も高い。
 ハダジ市長によると、この通りを日曜日に、市が以前から推し進めている自転車愛好家のためのサイクリング専用道、またはスケートボードができるような環境にしたいと考えている。ハダジ市長は以前からスケートボードの推奨にも熱心で、市の主要公園に練習場を設けたり、市の主催によるオールナイトのスポーツ・イベントを行ったりもしている。
 ハダジ市長の弁では「ニューヨークのタイムズ・スクエアでは同様のことがすでに行われている」といい、サンパウロのモダン化を促進したい狙いだ。
 今年で52歳、年よりも若く見えるハダジ市長の政策には、そうした若さをアピールしたものが目立っている。ただ、公共料金や住民税の値上げ政策などが不評な上、ジウマ大統領の人気凋落に伴い、ハダジ氏市長所属の労働者党(PT)の人気も低下。そもそもPT地盤とはいいがたいサンパウロでの支持が落ちていることで、ハダジ市長の人気は現在、冷え込んだ状態にある。こうした低支持率を、こうした思い切った政策で挽回できるかどうかが見ものだ。
 なお、パウリスタ大通りは、平日や日曜日に大規模なデモによる交通止めが行われることがしばしばある。今年の3月15日には20万人以上を動員した反ジウマ政権デモも行われている。(16日付G1サイトなどより)