PT(労働者党)とPSDB(民主社会党)が責任年齢引き下げ問題に関する意見調整に失敗した後、エドゥアルド・クーニャ下院議長(民主運動党・PMDB)とPSDBが16日、成人刑事罰責任年齢を18歳から16歳に引き下げる件で合意成立と17日付伯字紙が報じている。
クーニャ下議長とPSDBの合意は、アロイージオ・ヌーネス・フェレイラ上議(PSDB)案の、強姦、強盗殺人、重度の傷害等の重罪に限り、責任年齢を引き下げることを認めたものだ。この案は他の6政党の支援も受け、17日の下院特別委員会で承認される見込みだ。同案は来週には下院本会議に送られ、そこで承認されれば、上院での審議に移る。
ジョゼ・エドゥアルド・カルドーゾ法相はこれに先立ち、下院人権委員会で、ジョゼ・セーラ上議(PSDB)の、責任年齢の引き下げは行わず、少年犯の最大拘留期間を3年から10年に引き上げる案に賛成の立場を示していた。
他方、上院ではPTのジョゼ・ピメンテル上議が、ジョゼ・セーラ案にいくつかの修正を加えた案を出した。その一つは最大拘留期間を8年にする点だ。この提案も17日に上院の憲法司法委員会で検討され、承認後に本会議にかけられる。
大統領府によるセーラ案採用の目的は責任年齢の引き下げを阻止する目的だった。
「責任年齢を闇雲に引き下げ、少年が刑務所で犯罪組織に染まったらどうする」とカルドーゾ法相は言う。同法相は12年に、ブラジルの刑務所は「中世的」で「刑務所に入るくらいなら死んだほうがまし」と述べたが、今回もブラジルの刑務所は「紛れも無く犯罪学校」だと強調した。
PSDB執行部は、意見調整の前に開いた会合で、同党関係者が提唱する3案の支援を決めた。セーラ案は承認されず、アロイージオ案が最優先された。党が支援するその他の案は、アルキミンサンパウロ州知事提唱の、少年の最大拘留期間を3年から8年に延ばす案と、前の大統領選でジウマ大統領と争ったアエシオ・ネーヴェス上議提唱の、少年をそそのかし、犯罪に走らせた成人の刑を現行の4年から3倍の12年に拡大する案だった。
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