17日未明、リオ市中央部の商工組合本部が荒らされ、220人以上が逮捕されたと同日付G1サイトなどが報じた。
警察によると、逮捕者達は17日に予定されていた組合の理事会選挙妨害のために雇われ、サンパウロ州からバス2台で来たという。午前2時過ぎに逮捕された男達は8階まである組合本部に侵入、施設を破壊し、書類を散乱させた。警察は無数の信号弾や警棒、銃、ナイフ、手にはめる金属製の武器(ソーコ・イングレース)などを押収した。
同商工組合は約50年の間マッタ・ロマ一家が支配していたが、贈収賄や職権乱用、縁故採用などの告発が続き、委員長などの役職を退いた。
マッタ家で最初に権力の座に着いたのはルイザント・マッタ・ロマ氏で、2006年に亡くなるまで約40年間委員長を務め、その後は息子のオットン・ダ・コスタ・マッタ・ロマ氏が後任に就いた。
組合職員中、15人はマッタ家の一族で、給与は1万~23000レアル。理事達の給与は5万~6万レアルで、同家の理事や職員の大半は、本部内に部屋をあてがわれても仕事はしていなかったとされている。
司法当局によると、2009~14年の財務報告を監査したところ、弁護士費用と称した不明な出費や税の未払い、それに付随する利息や罰金などで、1億レアルの赤字がある事も判明した。
16日には、司法当局が組合の建て直しのために任命した仲介者が理事選候補者の中でも特定グループに便宜を図り、一般労働組合(UGT)を排斥しようとしたとして、UGTが仲介者の会話を録音した資料などを添え、労働裁判所に選挙無効を訴えていた。