14日午後6時半頃、リオ市北部のヴィラ・ダ・ペーニャ区で、カンドンブレの儀式から帰ろうとした11歳の少女が頭に投石を受けたと17日付伯字各紙が報じた。
この事件はカンドンブレに参加した8人が、儀式用の白い衣装でメリチ大通りを歩いていたときに起きた。祖母のカチア・マリーニョさんによると、聖書を持った2人の男性が道路の反対側のバス停から「異教徒出て行け、地獄で焼かれろ」と罵り始めたが、8人は普通に歩き続けたという。少女が頭に投石を受け、一行は足を止めた。電柱に当たった石を受けた少女は気絶したが、バスが来て男性達が乗り去るまで罵声は続いた。
少女のケガは大事に至らなかったが、心の傷は深い。「孫は恐怖にさいなまれて外にも出られず、白い服も着られないでいる」とマリーニョさんは続ける。少女は4カ月前からカンドンブレに参加しており、学校にも3カ月間白い衣装で通ったが、何も問題は起きなかったという。
マリーニョさんはその後、インターネットに、「私は白を着る。平和の白。私はカンドンブレ信者。あなたは?」とメッセージを掲げ、アフリカ土着宗教の信者達に白い宗教衣装を着た写真を投稿するよう呼びかけた。「全ての人に、信仰を選び、尊重される権利があるはず」との信念だ。
事件は「傷害」と「信仰の自由の侵害」(罰金と1年から3年の懲役)の疑いで捜査される。
リオ州では14年、全州最多の差別行為の告発があり、連邦人権局によると全149件のうち、39件が同州で起きた。