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U―20W杯=ブラジルは延長の末に準優勝=敗戦も健闘を称える声多数

 サッカーのセレソンのU―20のワールドカップの決勝がニュージーランドで現地時間の20日に行われたが、セレソンU―20は、延長戦の末に1―2でセルビアに敗れ、優勝を逃した。しかし、その戦いぶりはおおむね好評で迎えられた。
 試合は前半からセレソンが猛攻を仕掛けたが、相手のディフェンスの堅さに均衡が破れず、勝負は後半にもつれこんだ。
 後半24分、先制したのはセルビアだった。マクシモビッチからあげられたクロスをマンジッチが着実に決め、ゴールネットを揺らした。
 だが、その2分後、司令塔ボッシリアの代わりに途中出場したアンドレアス・ペレイラが、ゴール左側から相手ディフェンダーをドリブルで交わしながら最後は右隅にゴールを決め、同点に追いついた。
 試合は1―1の同点のまま延長にもつれこみ、セレソンが猛攻をしかけるも、キーパー、ラジョコヴィッチの再三の好プレーに阻まれ、相手のカウンターに対し全力疾走で守備に戻る攻防を繰り返した。このときには強い雨が降っていた。
 しかし、後半終了間際、セルビアのカウンター攻撃にセレソンの守備陣がうまく戻ることが出来ず、最後はマクシモビッチにゴールを決められ、試合は1―2で敗れた。
 優勝を逃したU―20セレソンだったが、ブラジル時間で深夜2時からの試合であったにもかかわらず、TVグローボの生中継を見たサッカーファンからの反応はおおむね好評で、ネット上では「セレソン・プリンシパル(本代表セレソン)よりも全然いいじゃないか」「全力で戦ったし、終始攻めていた」とした声が目立った。また、からかうようなコメントをする人などに対して、「試合を見たのか」といさめるようなコメントも見られた。
 大会前、セレソンU―20の下馬評は決して高いとはいえなかった。2月に行われた南米予選では、W杯通過ギリギリの4位。しかもアルゼンチンには0―2、コロンビアには0―3と惨敗さえ喫し、これがアレッシャンドレ・ガロ監督の解任にもつながっていた。
 だが、監督をロジェリオ・ミカーレ氏に代えて挑んだ今回のW杯では、南米予選のときからレギュラーで残ったのは左のフォワードのマルコス・ギリェルメと右サイドバックのジョアン・ペドロのみで、あとは総入れ替えし、さらにベルギー生まれで両親がブラジル人のアンドレアス・ペレイラ、11歳のときにスペインに渡って現地でプレーし続けるジャン・カルロスのブラジル代表入りの説得にも成功した。
 こうした積極的な人員入れ替えと積極補強が実を結び、それがチーム内に良い空気を流し込み、好結果につながっていた。
 今回のレギュラーにはまだブラジル国内のリーグの選手が多く、このW杯での活躍の後にその経験を今後の全国選手権でどう生かしていくかも気になるところだ。(20日付UOLエスポルテなどより)