サンパウロ連邦大学(Unifesp)付属サンパウロ病院で23日に研修医達のストが始まり、診察にも支障をきたしていると23日付エスタード紙やG1サイトなどが報じた。
同病院は、クリニカス病院、サンタカーザ・ダ・ミゼリコルディアと並び、高度な医療知識や技術を要する治療が可能な医療センターの一つだが、現在は深刻な財政危機の中にいる。
同病院は17日、急を要する場合や重度の場合以外の入院治療や手術の停止を宣言したが、サンパウロ州保健局が300万レ、教育省が400万レの緊急援助を申し出たため、ガン患者を優先した入院治療を19日に再開したばかりだ。大学側は「医薬品の供給その他の条件を早期に改善し、より多くの専門科で入院治療再開を目指す」というが、その矢先に研修医のストが起きた。
同病院の研修医は3100人いる医師の38%を占めており、急を要する患者への診察に30%のスタッフを当てる以外は医療行為を停止する事を22日に決め、23日からストに突入した。
研修医や研修看護師達の要望は、過重労働、医薬品その他の基礎的資材の不足などの改善だ。彼らは、同医療センターの財政状態は最悪で、連邦政府と州政府が提供した資金は1カ月分の必要しか満たせないという。
連邦大学職員は5月末に27・3%の給与調整と新たな採用試験の実施を求めてストに入っており、サンパウロ病院でも勤務者数が減っている。同病院の経営責任者は先週、病院職員は120人不足しており、12年以降の赤字は月額250万レである事を認めた。
同病院本来の対応人数は300人だが、実際は1日平均900人に対応しており、廊下に置いた車椅子や担架で治療を受ける患者も数十人いる。
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