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アマリウドさん失踪事件=リオ州検察が調査を再開=BOPEの車に不審な動き

 2013年にリオ市ロッシーニャで起きたアマリウド・デ・ソウザさん失踪事件で、リオ州検察局が軍警の特殊作戦実行部隊(BOPE)の関与を疑い、捜査を再開すると23日付G1サイトなどが報じた。
 アマリウドさんは同年7月14日夜、ロッシーニャ地区にある軍警平和維持駐留部隊(UPP)本部に連れて行かれたまま行方不明となった。
 その後の捜査で、アマリウドさんは、麻薬密売者らの情報を聞き出そうとしたUPPの警官らにより電気ショックやバケツの水で窒息させようとするといった拷問を受けた事が判明。車にかける黒いシートを取りに来た警官がいた事などから、拷問死したアマリウドさんの遺体を警官が隠したはずとされながら、遺体は発見されないまま、2年近くが過ぎた。
 同件で告発されたのはUPPの警官達だけだったが、今回は、同日夜、UPP本部に乗り入れたBOPEの車の動きに不審な点があるとして、捜査再開となった。
 検察によると、同日夜はUPP署長がBOPEを呼んだ理由とした麻薬密売者との抗争事件などはなかった上、BOPE車両4台中1台は同夜、全地球測位システム(GPS)が約1時間機能していなかった。また、新たな鑑識の結果、問題のBOPE車両は、UPPから出た際に遺体と思しき荷物を載せていた事や防犯カメラのない地点で停車したりしていた事も判明。検察はBOPEで活動した事もあるUPP署長がBOPEの軍警を使って遺体を隠蔽しようとしたと見て、事実関係を洗いなおす意向だ。