ブラジル国内ニュース(アーカイブ)

連邦下院=年金の年次調整法を改定=最低賃と同じ方法採用=恩恵受ける受給者増大=財政改善図る政府に痛手

 国家の財政改善に苦心する中、ジウマ政権は24日、下院でまたも手痛い敗北を喫したと25日付伯字紙が報じた。下院本会議は同日、賛成206、反対179で、国立社会保険院(INSS)から最低賃金以上を受給している年金受給者に、これまでより大きい調整を行う案を承認した。

 暫定令(MP)672号の修正案は3人の下議の提案を組み合わせて作られ、最賃以上の年金をもらっている受給者に対しても、最低賃金の調整に使われるのと同じ基準を適用することを保障する。これによって、より多くの社会保障受給者に恩恵がもたらされることになった。
 最低賃金(現在は月額788レアル)以上の年金を受給していた人の年次調整はこれまで、前年のインフレ率だけを考慮して行われていたが、今後は最賃しか年金を受け取っていない人と同様、2年前の国内総生産(GDP)の成長率も考慮に入れて決められる。
 とはいえ、16年の年次調整幅とインフレ率との差(実質的な調整幅)はとても小さい。14年のGDP上昇は0・1%だったためだ。また、17年の年金受給額は実質的に上昇しない。なぜならば今年15年は景気低迷で、GDPがマイナス成長と予想されているからだ。
 今回のMP修正案が上院でも承認され、大統領が裁可した上、16年から景気が上向き、GDP成長率が高まれば、18年、19年には最賃以上の年金を受け取る人もインフレ率以上に受給額が上がることになる。
 今回の承認は、長年それを訴えてきた各主要労組からも好意的にうけとめられた。「もっとも重要なことは、法律によって明確化されることと、公正な方策が適用されることだ」と、ミゲル・トーレス、フォルサ・シンジカル会長は言う。
 リカルド・パターブラジル一般労働組合(UGT)会長も今回の承認を歓迎して、「最賃の調整法は我々も参加して決められた。我々はいつも、最賃調整時の恩恵が全ての年金受給者にゆきわたるように要求してきた」と述べた。
 全ての年金受給者にこれまでより大きな受給額調整を認めるMP672号修正案作成者のアルナウド・ファリア・デ・サー下議(ブラジル労働党・PTB)は、「85/95」案の責任者でもあり、政府に対する今年2度目の勝利を強調した上、「上院での承認に向けてもう動いている」と語った。
 大統領府広報は伯字紙に対して、政府はまず、上院で同案の否決を目指し、最終的には拒否権を発動すると述べた。
 下院は24日に、現行の最賃調整法を19年まで継続して適用することも、賛成287、反対12で承認した。

こちらの記事もどうぞ

Back to top button