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インフレは今後9%上昇=GDPはマイナス1・1%か

 中央銀行が24日、今後12カ月のインフレは9%に達する一方、今年の国内総生産(GDP)は1・1%のマイナス成長で終わるとの見込みを発表したと25日付伯字紙が報じた。
 中銀が今年のインフレを政府目標上限の6・5%にも押さえ込めない事は誰の目にも明らかだが、今後9%の物価上昇との予想はインフレ圧力が依然として強い事を意味する。25日付アジェンシア・ブラジルによれば、消費者は今後12カ月のインフレは9・2%に達すると見ている。
 中銀は16年末のインフレを年4・8%と予想し、政府目標中央値の4・5%達成は2017年頭と見ている。
 インフレを年4・5%に抑えるためには、今後も経済基本金利(Selic)を引き上げるなどの措置が必要とするが、基本金利の引き上げは、経済活動を減速化させる可能性も強く、さじ加減が難しい。
 市場関係者は16年のインフレは4・5~6・5%の間と見ており、その平均は5・43%だった。また、今年のインフレは、8・4~9・5%で終わると見ている。
 一方、GDPの成長率の見込みは、金利の引き上げなどの影響もあり、マイナス1・1%と下方修正された。
 特に落ち込みが予想されているのは、ラヴァ・ジャット作戦で大手企業の動きが止まった建設業界だ。同業界では、景気不振とインフラへの投資の削減により、今年のGDPは8・6%のマイナスを記録するとも見られている。同業界の労働者数は2~4月に昨年同期比で60万9千人減少しており、業界の業績が相当悪化すると予測する人が73%、ある程度悪化すると見ている人が19%いる。