サッカーのセレソンでネイマールと2トップを組むロベルト・フィルミーノがイングランド・プレミアリーグの名門、リバプールと契約を結んだが、今シーズンは久々に、ブラジルのセレソン・クラスの選手に大型クラブとの契約が目立っている。
5月には、現在のセレソンで右サイドバックのレギュラーをつとめる(コパ・アメリカは怪我で不出場)ダニーロが、ポルトガルのポルトからスペインの名門レアル・マドリッドへの移籍を決めた。ポルトからレアルといえば、今シーズン、ポルトにレンタル移籍していたボランチのカジミーロもレアルに復帰する契約を交わした。
また、セレソンでは3番手のキーパーのネットも、イタリアでは評価が高く、この6月に、これまでレギュラーをつとめていたフィオレンティーナから、今季の欧州チャンピオンズ・リーグ準優勝のユベントスへの移籍を決めた。ユベントスのキーパーといえば、37歳の現在もイタリア代表守護神の名選手ブッフォンのイメージが強く、ネットも当面は控えだろうが、ブッフォンのコンディション次第では大いにチャンスがある。
また、ウクライナにあるブラジル人有望選手の養成チーム的な立ち位置のシャフタール・ドネツクの右ウイング、ダグラス・コスタも、つい先日、ドイツ一の名門バイエルン・ミュンヘンへの移籍を決めた。コパ・アメリカでの対ペルー戦で鮮やかなシュートを決めたコスタには、同じシャフタール出身の先輩で、現在は彼と同じポジションをセレソンで守っているウィリアン(チェルシー)を脅かす活躍を期待したいところだ。
また、今回のコパ・アメリカに右サイドバックの控えで入っているファビーニョ(ASモナコ)にも現在、イングランドの名門マンチェスター・ユナイテッドから契約のオファーがあり、代理人が交渉中と伝えられている。
こうした契約ラッシュは、若手が台頭し、よりステータスが上のチームに進むことによって生まれるもので、セレソンにとっては非常に喜ばしいことだ。だが、昨年のW杯の結果を振り返るとき、今、起きていることがせめて1年前に起きてくれればと思えてくる。