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セアザ移転に新たな一歩=サンパウロ市市長と農務相が合意書

 ハダジサンパウロ市市長とカチア・アブレウ農務相が23日、サンパウロ州食糧保管センター公社(Ceagesp)の移転に関する合意書に署名したと23日付G1サイトやUOLサイトなどが報じた。
 同公社は「セアザ」の名でも知られ、サンパウロ市西部のヴィラ・レオポウジーナに位置しているが、このセアザをサンパウロ市を取り巻いて走る環状線(ロドアネル)沿いに移転させる計画が進められている。
 移転先は未定で、関係者も「入札次第」という段階だが、ハダジ市長としては、現在のセアザは設備も古く、出入りのトラックなどが周辺の交通を大きく妨げているとして、積極的に移転を進める方向でいる。
 セアザ構内は毎日、1万4千台のトラックが出入りし、その数は2万7千台に至る事もある。セアザに荷を持ち込んだり購入したりするために周辺を走るトラックは、サンパウロ市全体を走る大型車両19万台の44%にあたる1日7万6千台ともいわれ、チエテ、ピニェイロスの両マルジナルの渋滞を招いている。
 セアザが移転した後の跡地(70万平方メートル)はサンパウロ市の市街化計画の対象とされ、土地の使用目的が工業地帯(ZPI)から特別地帯(ZOE)へ変更された後、公園や住宅、商店などの建設が行われる見込みだ。サンパウロ市では、移転先でもセアザ建設や運輸関連施設の充実、それらの施設の運用などで雇用が増え、地区住民の所得も向上すると期待している。
 同公社は、国の機関となった1997年以降、連邦公社公団民営化計画(PND)の対象となっていたが、施設移転や近代化推進のため、2013年にPNDのリストから外すよう、要請が出ていた。この要請が3月19日に認められた事も、セアザ移転への動きを加速させる要因の一つだ。