ペトロブラス(PB)が29日、15―19年の事業計画を発表した。同計画では同間中の投資額を14―18年の計画より37%減の1303億ドルとし、その大半を採掘、生産部門に投入すると29日付G1サイトが報じた。
27日付エスタード紙によれば、26日の経営審議会は9時間に及んだが、閉会後も新事業計画は発表されず、連警のラヴァ・ジャット作戦で判明した汚職で損なわれた信頼感回復のための方針の早期提示を待っていた関係者の気をもませた。
だが、PBが29日に有価証券取引委員会(CVM)に送った書類によれば、15―19年の投資額は14―18年のそれを37%下回る1303億ドルとする事などが承認されていたという。
投資額が2000億ドルを下回ったのは09年以来だ。投資の内訳は、探査と生産部門(国外事業費も含む)に1086億ドル(83%)、供給・配送部門に128億ドル(10%)、ガス・エネルギー部門に63億ドル(5%)、その他の部門26億ドル(2%)となっている。
生産部門への投資の86%は生産システムの開発などに当てられ、探査には11%、営業支援向けには3%が当てられる。新しい生産システム構築のための投資は644億ドルで、その91%は岩塩層下の原油生産向けに充てられる。
供給部門への投資の69%は保守やインフラ整備向けで、11%はアブレウ・エ・リーマ製油所の建設工事完成のため、10%は配送、10%はリオ州総合石油コンビナートでの天然ガス受け入れやその処理、機材の保守などに使われる。
ガス・エネルギー部門では、岩塩層下の油田からの天然ガス集積用のガスパイプラインや精製所建設などへ投資が見込まれている。
原油や天然ガス、液化ガスの生産量も見直され、2020年の目標は日産370万バレルと発表された。その半分は岩塩層下の原油や天然ガスとなる見込みだ。
他方、汚職発覚などで膨れ上がった負債減額のためには、現在所有している資産や株式の売却なども計画されている。15、16年の資産や株式売却は151億ドルで、生産部門と供給部門が書く30%、ガス・エネルギー部門が40%となっている。17、18年のそれは426億ドルと試算され、所有資産を売却後にそれを借りるといった案も含まれている。