ラ米社会科学大学が6月29日夜発表した「16~17歳の青年の暴力白書」によると、2013年の同年齢の青年の死因の46%は殺人が占めたと6月29日付G1サイトや同30日付エスタード紙が報じた。
ジュリオ・ジャコボ・ヴァイセルフィッシュ教授によると、13年に死亡した16~17歳の青年は8153人。46%の3749人は殺人事件の犠牲者で、1日平均10・3人が殺された。その他の死因は交通事故13・9%、自殺3・5%となっている。
同年齢の殺人事件犠牲者(発生率)は10万人当たり54・1人で、12年比2・7%、03年比で38・3%増えた。1980年の場合、殺人は同年齢層の死因の9・7%に過ぎず、10万人当たりの犠牲者は496・4%増えた。
15~19歳の殺人事件の死亡率は10万人当たり54・9人で、世界85カ国での比較では、メキシコとエルサルバドルに次ぐ世界3位の不名誉な記録となった。
16~17歳の場合、犠牲者の93%は男性で、就学年数は4~6年が62・1%。黒人の犠牲者は白人の3倍で、マラニョン州やバイア州ではこの比率が1対13と1対12だった。16歳の犠牲者の81・9%、17歳では84・1%が銃で殺され、刃物による事件は10%だった。
同年齢での殺人事件発生率が高いのは、10万人当たり73・3人が殺された北東伯で、中西伯の65・3人が続く。州別では10万人当たり147人のアラゴアス、140・6人のエスピリトサント、108人のセアラがダントツだ。北大河とセアラ、ロライマでの発生率は10年で4倍以上になったが、サンパウロ州、ペルナンブコ、リオの3州は発生率が低下した。
同教授は、犯罪年齢を16歳に下げれば、刑務所の中で重犯罪者らと接し、出所後も殺人を繰り返す青年が3倍に増える可能性も指摘している。