サンパウロ市議会は6月30日、スマートフォンでの「車の有料相乗りサービス」アプリケーションの利用禁止を定める法案を賛成48、反対1で可決したと、1日付伯字各紙が報じた。
同法案は事実上、「Uber」という、インターネットを使って豪華な車両のタクシーを配車するサービスを禁じるものだ。このサービスが気に入っている利用者も多かったが、乗客の安全面や税収面などから疑問の声も上がっていた。
2回目の決議は8月に行われる予定で、その後にフェルナンド・ハダジサンパウロ市長(労働者党・PT)の裁可となる。
6月29日以来、Uber社は利用者に対し、サンパウロ市議員に法案反対のメールを送るように呼びかけていたが、計20万通のメールも法案承認を阻止できなかった。
6月30日の昼過ぎ、タクシー運転手達はサンパウロ市議会前に車両を集結させ、市議達に法案を承認するよう圧力をかけた。タクシー運転手自治組合の代表者によると、1500人に及ぶタクシー運転手がサンパウロ市議会前に集り「Uber出ていけ!」「もぐり業者は出て行け!」と叫んだ。
今回承認された法案はアプリケーションの禁止にとどまらず、運転手がアプリケーションを使っているところが見つかったら、1700レアルの罰金と車両没収との条項も含んでいる。