ペトロブラス(PB)関連の汚職計画などに関与したとしてパラナ州クリチーバに拘留されており、昨年9月に罪の軽減を条件に報奨付供述をすることに同意したアルベルト・ユセフ被告が、6月9日、ジウマ大統領(労働者党・PT)の選挙陣営から派遣された密使から、昨年の始めに国外の口座にある2千万レアルの資金をブラジルに持ち帰ってくるよう要請されたと語ったと3日付フォーリャ紙が報じた。
ユセフ被告はペトロブラス社関連の一大汚職事件「ペトロロン」の主要なオペレーターの一人で、昨年始めにPTから国外資金をブラジルに持ち帰るよう要請されたが、3月にラヴァ・ジャット事件が勃発したため、実行できなかったという。
同被告は昨年来、民主社会党(PSDB)がジウマ大統領を相手取り、選挙高等裁判所(TSE)に対して起こした訴訟に巻き込まれている。この訴訟は昨年11月、統一選の決戦投票でジウマ大統領がアエシオ・ネーヴェス上議(PSDB)を僅差で降した直後に起こされたもので、経済的、政治的特権を濫用したとして、PTの選挙資格剥奪を求めている。
「〃フェリペ〃と名乗る男が1度だけ接触してきて、国外の資金を持ってくるよう私に要請したが、その後は2度と現れなかった。その後は私も逮捕されたから、以来、一度も会っていない」と同被告は述べた。
2千万レアルはジウマ大統領の選挙資金かとたずねられたユセフ被告は、「そうだが、結果的に2千万レアルは(要求通り)持ち帰れなかった」と答えた。同被告によると、フェリペとの面会は同被告の拘留60日前だったという。
もう1人の報奨付供述者である、元PB社供給部長のロベルト・コスタ被告もTSEで証言を行った。同被告はジウマ大統領との個人的な関係を明らかにし、08年に同大統領の娘パウラさんの結婚式に参列したことも明かした。
コスタ被告はまた、PB社部長クラス(理事)の職にとどまるには、大統領の信用を得、保つことが不可欠だとし、「私を含む全てのPB社理事と総裁は大統領が選んでいる」と強調した。
同被告はまた、同被告在任時にPB社が結んだ契約のいくつかは、プロジェクトが完成しない時点で結ばれており、こうした体質がPB社内での着服を容易にしていたと述べた。
ジウマ大統領は鉱動相時代も含めて、この体質を変えようとしたかとたずねられたコスタ被告は、「私の知る限り一切ない」と答えた。
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