今年もサンパウロ市の風物詩の七夕祭りが4、5日にリベルダーデ広場やガルボン街で盛大に開催された。笹にはたわわに短冊が結わえられ、その大半がポ語の時代になった。主催のリベルダーデ文化福祉協会にとり、この短冊(2レアル)の売り上げは重要な収入元だ。
ブラジル式の6色短冊の意味付けは《白》平和《緑》希望《黄》お金《桃色》愛《青》守護《赤》情熱となっている。大半の人は「どこかで聞いたことがある」と感じるに違いない。年越しのパーティで女性が願掛けで身に付ける下着の色とまったく同じだからだ。
実は日本でも次の5色の意味付けがある。《緑》仁、徳を積む、人間力を高める《赤》火、礼、父母や祖先への感謝の気持ち《黄》信頼、知人・友人を大切にする《白》金、義、義務や決まりを守る《黒》智、学業の向上とか。当地とは、ちょっと雰囲気が違うような…。
さらにブラジルでは、ディズニー映画『ピノキオ』の主題歌ばりに「星に願いを!」と呼びかけるものだから、ロマンチック好きなブラジル人には堪えられない。様々な願いを次々に書き込む。
よく見ると黄と青、桃色の短冊が多いよう。言い換えれば、最大の関心事は「金」「治安」「恋人」? そんな世俗っぽさが一般市民に愛されるコツか。(深)