【既報関連】8、9日にロシアのウファで開催されたBRICS首脳会議は、「新興国が持続可能な成長を遂げ、世界経済に貢献し続けるためには、構造改革や国内の諸調整、開発への取り組みが不可欠」である事を確認して終結と10日付エスタード紙が報じた。
ジウマ大統領は、地球規模の経済の現状は新興国にとってあまり望ましいとは言えず、マイナス面が拡大しつつある事を認めた上、「BRICSを中心とする新興国が今後も世界経済を牽引し続ける事を確信している」と発言した。
同会議は中国の株式市場が大揺れに揺れ、世界中の株式市場に影響が及ぶ中で開催された。上海の株価指数は6月以降、約32%下落しており、時価総額3兆5千億ドルを失ったとされている。だが、ジウマ大統領によれば、習近平国家主席は株式市場には何の懸念も示しておらず、「あの程度の値動きは通常の事」と評価したと言う。
だが、国際通貨基金(IMF)は9日、「中国の株式市場はバブルが崩壊した」との見解を発表すると共に、今年の世界の成長予測を3・5%から3・3%に下方修正し、ブラジルも、従来のマイナス1・0%を同1・5%に修正した。
ジウマ大統領は、IMFの成長予測が下方修正された事や、ブラジルの3~5月の失業率が過去3年間で最悪の8・1%に達した事などは、国外の経済の動きを反映したものとの見方を示した。
大統領は世界中が成長見通しの下方修正の対象となった事に触れ、「ブラジルも非常に困難な状況にある」が、6日に出した雇用保護プログラム(PPE、暫定令680)は経済や雇用回復のための布石と強調。「インフレが国を席巻し、為替がブラジルに死をもたらす事はありえない」「ブラジルは迅速な回復のための条件を備えている」と明言した。