ブラジル全国選手権2部(セリエB)最下位に沈んでいたモジ・ミリンの反攻が始まった。14日にマカエを3対1で降し、暫定ながら順位を18位に上げたのだ。
昨年現役を引退し、同モジ・ミリンの会長を務めていたリヴァウド(43)は、2002年にW杯優勝に輝いたブラジル代表チームで中盤を務めていた。そのリヴァウドがチームの窮状を前に期間限定で現役復帰しており、この試合でも輝きを見せた。
この試合には同選手の息子リヴァウド・ジュニオールも出場し、2得点を上げており、PKで1得点を上げた父と同時出場のみならず、共に同じ試合で得点するという記録を作った。
口火を切ったのは息子のリヴァウド・ジュニオール。開始早々の3分のことだった。前半16分にハンドの反則でPKを得たモジ・ミリンは、このPKを父のリヴァウドに託した。リヴァウドが落ち着いてPKをネットに沈めて2―0とした。これが、親子同時出場のみならず、親子同時得点の瞬間だった。
リヴァウド・ジュニオールは前半41分にもこの日2点目を決め、モジ・ミリンは3―0とリードを広げた上、後半のマカエの反撃を1点に抑え、3―1で勝利した。
リヴァウド親子の同時出場はこれが初めてではないが、2人揃って同じ試合で得点したのは初めてだった。
リヴァウド親子は歴史に名を刻んだ。「これは自分の人生にとっても価値ある栄誉。感謝の言葉しかない。15カ月現役から離れていたのに息子と共にプレーできる上、息子が2点取って。まだ前半が終わったばかりだけど、幸せな気分だ」と、リヴァウドはハーフタイムにインタビューを受けて答えた。
「親子同時出場は他にもあると聞いたことがあるけれど、公式戦で共に得点したのはこれが初めてだろうね」と息子のリヴァウド・ジュニオールも語り、(実際には2010年にイングランドで記録がある)「W杯王者の父を持ち、同じ家で育つという幸運は、誰にだって訪れるわけじゃない。偉大な父を持てたことを神に感謝したい。いつも助けてくれて苦しいときも支えてくれた。ここ数カ月の父の助けがいかに大きかったかは自分にしか分からない」と続けた。
この勝利でモジ・ミリンは暫定ながら2部の最下位を脱出したが、18位で未だに3部降格圏内にいる。(14日サイト・テーラより)