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クラウジア・ライアが演劇歴30年祝う=自身の半生をミュージカルで

 「ブラジルきっての芸達者の女優」と言えば、それはクラウジア・ライア(48)だ。今週末から彼女の芸暦30周年を祝うミュージカルがはじまるが、それは彼女の半生を題材にして本人が演じる特別なものとなる。
 芸暦は30年だが、その天性とも言えるエンターティナーとしての歴史は幼少時までさかのぼる。幼い頃から母と姉の影響で歌と踊りが好きだったクラウジアは、母にせがんでサンパウロのブリガデイロ劇場に、7歳で連れて行ってもらった。それが運命を決めた。
 そこではアメリカ人、レニー・デールが主催する前衛劇団「ジ・クロケッチス」が上演を行なっていた。クラウジアは彼に自分のダンスを見せたところ、レニーがその才能に驚き、以後、彼女のキャリアを後押しする「もうひとりの父親」的存在となった。
 また、クラウジアは13歳でダンス・レッスンのためにニューヨークに渡り、そこでミュージカルを覚えた。さらに15歳でブエノスアイレスにいる祖母の伝手でバレエ「ロミオとジュリエット」に出演した。
 そして16歳だった1984年、サンパウロでミュージカル「コーラス・ライン」に出演し、翌85年、グローボ局のオーディションを受け、当時の大ヒット・ノヴェーラ(連続テレビドラマ)「ロッキ・サンテイロ」で役を得た。芸暦の勘定はここからはじまっているようだ。
 グローボでもノヴェーラの女優として順調にキャリアを重ねた彼女は、87年に「サッサリカンド」での市場店員の役で人気女優となった。このときの彼女の大きなパーマ・ヘアは「なつかしの80年代」的な映像特集をテレビがやるとき、よく出てくるもののひとつだ。
 さらに彼女は、ブラジルのコメディ界の大御所ジョー・ソアレスにも気に入られ、彼のコメディ番組「ヴィヴァ・ア・ゴルド」に出演したことで喜劇でも才能を発揮し、80年代末~90年代初頭に大成功を収めたお笑い番組「TVピラッタ」のレギュラーをつとめた。
 以後もクラウジアはグローボの看板女優として「ベリッシマ」などのヒットを出しつつ、彼女自身がもっとも情熱を感じる舞台、ミュージカルに出演し続け、「スイート・チャリティ」や「キャバレー」といったハリウッド映画での古典的名作のブラジル版ミュージカルで主役をつとめている。
 7月24日からサンパウロのネッチ劇場ではじまるミュージカル「ライア30」では、前述した彼女のキャリアがそのまま全てストーリーに織り込まれたものとなっている。